オンラインサロンを運営するにあたって、よく使われているプラットフォームはFacebookの非公開グループですが、より使い勝手が良いと評判なのが、「Slack (スラック)」です。
「Slack (スラック)」は、ビジネス向けに開発されたチャットツールで、やり取りをスピーディに行いながら企画を進め、たくさんの情報を整理するのに優れていることから、世界中で大流行、導入する企業や個人ユーザーは増加傾向にあります。
オンラインサロンの盛り上がりを継続させるために、不可欠な参加者とのコミュニケーションの手段として、「Slack (スラック)」を活用すると、どのような効果が期待できるのでしょうか?
メリット、デメリットも含め、「Slack (スラック)」について解説していきます。
気軽でスピーディで利用者の多いチャットツールと言えば、日本ではLINEが主流ですが、「Slack (スラック)」はLINEの機能を兼ね備え、さらにビジネス仕様に進化させたサービスを提供しています 。
「Slack (スラック)」のコミュニケーションの場はワークスペースと呼ばれ、招待された人たちのみで、話題ごとのチャンネル(部屋のようなもの)を作成し、文章ベースのやり取りをすることができます。
つまり、「Slack (スラック)」では、オンラインサロンの中で生まれる企画、気のあった仲間の小さなコミュニティや部活動ごとにチャンネルを作成し、テーマを分けて物事を進めるかたちを取ります。
グループチャットが中心になりますが、誰かと直接1対1でやり取りをすることもでき、メッセージの修正と削除、PDFやエクセルなどのデータ、ファイルの添付も簡単、 インターネットさえあれば、ファイルを共有してみんなで作業できるのも効率的です。
また、文字に色をつけたり、斜めにして太字にしたりなどの文字の装飾はもちろん、 ワークスペースの色を自分好みにアレンジすることも出来るので、気分に合わせて楽しくやり取りを進めることができます。
そして「Slack (スラック)」のアカウントは、電話番号ではなくメールアドレスと紐付いているため、スマートフォンやパソコンなど複数の端末で、同じアカウントが使用できるマルチデバイスです。
外出先では手軽にスマートフォン、資料作成などはパソコンでじっくり行うというように、必要に応じて同じアカウントを併用して使い分け分けられるのは嬉しい機能ですね。画面の構造も全ての端末で、ほぼ同じように設定されているので、すんなりと馴染むことができますよ。
「Slack (スラック)」の語彙は、「Searchable Log of All Conversation and Knowledge (全ての会話と知識の検索可能な記録)」の頭文字の略。全ての記録をつなげるべく、Google、Twitter、Skypeなど、豊富な種類の外部サービスと連携することができます。すなわち、Googleカレンダーの予定などをSlackで通知させることができ、「Slack (スラック)」さえ、起動しておけば全ての情報がひとまとめに管理できるように設計されているのです。
世界中で大流行の「Slack (スラック)」は、2013年6月にアメリカでサービスを開始して以来、世界100カ国以上で急成長を続け、2019年 6月 20日現在、 200億ドル( 約20兆円) 相当の価値のある会社として認知されているのは凄いことですね。
Business Insider (英語表記) より
参加者はメールアドレスの登録だけでSlackに参加することができますので、Facebookの非公開グループに参加するために、個人アカウント登録で様々な情報を事前に入力するよりも簡単です。
一方、運営者はSlackへの招待リンクを参加者へ渡すだけ。サクッとオンラインサロンを開設することができますね。
Slackの基本的な使い方は後ほど解説します。
オンラインサロンの1つの「ワークスペース」に、いくつもの「チャンネル」が作成されていく構造をイメージしてください。
「チャンネル」によって目的や話題ごとに会話がまとまっているので、とても見やすく、参加しているみんなが何の話をしているのか、リアルタイムで分かるので話の流れを理解することが容易にできます。
過去にどんなやり取りがあったのか、後から見直したい時もチャンネル内の会話を遡れば良いのです。これで、新しくオンラインサロンに入った人も、過去に何があったのか知ることができますね。
もし、探している情報が見つからない場合は、メインの画面右上にある検索窓からSlackの中にある情報を一括で検索することができます。また、検索対象を絞り込んだり拡大したり、検索結果の表示を指定することもできます。
オンラインサロンの活動が活発になり、チャンネルがたくさんできて、情報やファイルの量が莫大になった時に、この優れた検索機能は大活躍してくれることでしょう。
Slack ヘルプセンター
オンラインサロンにSlackを取り入れ、その機能と効果に大満足の入江開発室さんはこうおっしゃっていますよ。
Slackを利用すると、参加者同士のコミュニケーションが、投稿というよりも書き込みという感覚になり、コメントがとてもしやすくなります。
「雑談チャンネル」など、気軽に会話に入れるようなチャンネルを作って、新しく入った人にはそこで慣れてもらっても良いですね。とにかく会話に入って、積極的に書き込みをした方が、楽しくて有益な情報が得られることを、参加しているみんなで教えてあげましょう。
誰かの投稿したメッセージに対し、できる絵文字リアクションの種類が豊富で、「いいね!」だけではなく、使い方によっては選択肢を出して投票で集計を取ることや、意見を聞くこともできます。
そして、独自の絵文字を作ることもできるんです!
Slack ヘルプセンター:カスタム絵文字を追加する
リアクションしたいメッセージに、パソコンの画面上のマウスポインターを近づけるだけで、絵文字リアクションを何個でも追加したり削除したりすることができると同時に、誰がどの絵文字を使ってリアクションしたかも表示されます。
この絵文字リアクションの機能は、ただ単に意思疎通を図るだけでなく、参加者の距離を近づけ、オンラインサロンのコミュニケーションを円滑にするために一役買ってくれそうですね。
そんな人には、サイトよりもアプリの方が使いやすいと評判なので、まずはインターネットでサイトを見るためのブラウザ(SafariやGoogleChrome、InternetExplorer等)から、無料アプリをダウンロードして慣れていってもらうと良いでしょう。
新しいツールに慣れるには、とにかくやってみてもらわなければ始まりませんので。
参加者は、新しいことを学びたくて入会してくれたのですから、熱が冷めないうちに、Slackに早く慣れてもらい積極的な参加者になってもらいましょう。
最初に読むべき、優しい使い方のPDFを準備しておいたり、初心者のための講座を開いたり、「雑談チャンネル」など、使い方を間違えても大丈夫な環境を用意して、分からないことがあれば直ぐにフォローできるようにするのも良いですね。
また、Slackは、過去のプロジェクトのチャンネルでのやり取りも簡単に見ることができます。読んでみるだけでも使い方の流れが見えてくることも教えてあげましょう。
・「伊佐知美の #旅と写真と文章と Slackコミュニティ」
https://tomomiisa.thebase.in/items/9310001
文字通り「旅と写真と文章」が好きな人たちが集まり、情報共有だけでなく、企業とコラボをして「自分たちが欲しい旅グッズ」の開発などの活動をしています。参加者のことを「クルー」と呼ぶのもおしゃれですね。
Slackを利用して、様々なチャンネルを立ち上げ、ワイワイと新しいことを生み出していくコミュニティで、声をかければ、クルーからの協力の声が積極的に上がり、クルー合同写真展などのイベントなど大成功を収めています。
3か月の期間限定で開設されるため、募集時期は問い合わせて確認してくださいね。
・「ノリオンラインサロン」
https://camp-fire.jp/projects/view/84012
サロンの会費を全額、運営資金に回すことを前提に活動する、オーナー不在の非中央集権型オンラインサロンです。
議論は主にSlackを使って行われ、「遊ぶこと」を目的とした「アソ部」という部活動が、オリジナルのパーカーなどを作り、賑わっています。
・「地域医療編集室」
https://camp-fire.jp/projects/76122/activities/54700
医療に「やさしさとあたたかさを」をキャッチフレーズに、ウェブマガジン「地域医療ジャーナル」の執筆者たちが立ち上げたオンラインサロンです。
Slackのチャンネルには、イベント企画や電子書籍制作など、具体的な行動を促そうとする意欲的なプロジェクトが見られます。
表示される指示通りにメールアドレスを登録すると、そのメールアドレスに6桁の確認コードが送られてきます。そして、Slackの画面から確認コードを入力したら「ワークスペースを新規作成」を選択。チーム名を登録し、もしすでに参加者がいる場合は招待します。
「新規登録を終了する」をクリックし、氏名とパスワードを登録しアカウントを保存しましょう 。
招待された参加者は、招待リンクから「Join(参加する)」ボタンをクリック。画面の指示に従ってメールアドレス登録、確認コードの入力、氏名の入力とパスワードを登録すれば準備完了です。
「さっそくSlackをスタート」をクリックして利用開始です。
Slack ヘルプセンター:-Slack-のはじめ方-ワークスペース作成者編
「チャンネル」は、左側のメニューバーの「チャンネル」の横にある「+」をクリック、名前、目的、招待するメンバーを入力し、「チャンネルを作成する」をクリックするだけで作成できます。
オンラインサロンのSlack参加者全員が、チャンネルを作成することができ、誰でも自由に入退出できる「パブリック」と招待された人だけが入ることができる「プライベート」の2種類の設定ができます。
「パブリック」のチャンネルに参加するには、入りたいチャンネルを選び「チャンネルに参加する」をクリックするだけ。チャンネル名の横にある歯車のボタンを押すと、チャンネル名の変更や、チャンネルから退出することができます。新しい「パブリック」チャンネルを作った時には、みんなの参加しているチャンネルで宣伝しましょう。「#チャンネル名」と入力するとチャンネルのリンクになります。
「プライベート」のチャンネルは、招待された人だけが存在を知るチャンネルなので、オンラインサロン内の誰かに対するサプライズパーティーなど、極秘のイベントを計画するのに最適です。
あなたのオンラインサロンの成長と共に、多種多様なチャンネルが増え、面白みも増していくことが簡単に想像できますね。
Slack ヘルプセンター:チャンネルとは
画像は一目であなただと認識してもらう手助けになるものです。必ず顔写真である必要はありませんが、あなたのことを象徴するような素敵な画像を選んでくださいね。
Slack ヘルプセンター:プロフィール写真のアップロード
Slack ヘルプセンター:表示名を変更する
さらに、LINEにもある機能で、メンション (@マーク)をつけてメッセージを送ることもできます。チャンネル内の誰かを指名することができるので、必ず目を通してもらいたい、返信をもらいたい人がいる場合に便利ですね。
その人には、メッセージ入力画面で@マークをクリックして、参加者の一覧から指名してメンションで呼びかけましょう。また、「@channel」で、チャンネル内の全員「@here」でチャンネル内のオンライン中の人に呼びかけることができます。
また、ダイレクトメッセージで、特定の1人、または複数人に直接メッセージを送ることもできます。チャンネル外での会話になるので、入力した内容は自分と相手にだけ表示されます。
そして、メッセージを入力した後は、送信ボタンを押すのを忘れないようにしましょう。
Slack ヘルプセンター:メッセージを送る-読む
また、FacebookやLINEと同じように、チャットが更新された時にデスクトップに通知が表示されるように設定しておくと、すぐに新しい情報がチェックできるので便利です。会話が盛んに行われ、通知が多すぎる場合は自分宛のメンション@マーク付きのメッセージやダイレクトメッセージだけの通知を表示するようにもできます。
Slack ヘルプセンター:通知ガイド
送信ボタンを押した後に、「あっ!間違えた!」となることは、よくありがちで、特に真面目なビジネスの打ち合わせなどをしているチャンネルでは避けたい出来事ですよね。
そんな時は、送信したメッセージにカーソルを合わせると表示されるアイコンから「その他」をクリックすることによって解決できます。
「メッセージを編集する」、修正ができたら「変更を保存する」で「編集済み」のメッセージが簡単に完成します。
後から補足で、修正するメッセージを新規作成することなく、元のメッセージを修正できるとスムーズにやり取りができるようになるので、助かりますね。
Slack ヘルプセンター:メッセージを編集または削除する
一度、削除してしまったメッセージは、復元することができませんので注意して下さいね。
「スレッド」を活用すると、各メッセージに対するコメントをまとめておくことができるので、チャンネルを開いた時に、会話ごとにまとまりがあり、見た目がすっきりと整理された状態を保つことができます。
1つのメッセージに対し、たくさんのメッセージやコメントが投稿されてしまうと、どのメッセージへのコメントなのか混乱し、重要事項が会話の中に埋もれてしまうことや、話がテーマからそれてしまうことがあります。「スレッド」でまとめて管理すれば、それを防ぐことができますね。
Slack ヘルプセンター:メッセージとファイルのスレッド
「リアクション」は、読みました、了解、いいね!など一言で済むような気持ちを、絵文字で表現したい時に活躍します。
Slack ヘルプセンター:絵文字でリアクションする
チャンネルの「+アプリを追加する」で、Google Driveを追加しておけば、Google Driveからも直接送ることができるので、わざわざパソコンに1度ダウンロードをしてからという手間を省くこともできます。
送ったファイルの一部はプレビューとして表示されるので、どんなファイルか見ることができるのも良いですね。
Slack ヘルプセンター:ファイルを-Slack-に追加する
また、企画書などを共有し、誰かと共同で編集作業をしたい場合は「ポスト」機能で可能になります。ファイルを送る時と同様に「+」を押したら「新規作成」から「ポスト」を作成できます。
Slack ヘルプセンター:ポストを作成する
他にも、Pinという重要なメッセージのピン留め機能、過去のメッセージの「リンクをコピー」をし、自分の送るメッセージに貼り付けて引用することができるCopy Linkなど、まだまだ、たくさんの便利な機能がたくさんあります。慣れてきたら、メッセージ欄に「/shortcuts」と入力し、表示されるショートカットの一覧を使用してスピーディに作業を進めることもできます。
まずは、無料で始められますから、試しに自分1人のワークスペースを作成してみるのをお勧めします。最初はよくわからなくても、色々と触ってどんな機能があるのか、中を見ているうちに自然とわかるように作られています。
気軽に使ってみてから、無料プランのため制限されているファイルストレージの容量や、検索できる過去のメッセージの件数が少ないなと感じたら、より充実した機能を利用するために、有料プランに変更するという方向を取っていくと良いでしょう。
Slackは、初心者にとってはハードルが高く感じられるかもしれませんが、慣れてしまえば、 今まで他のチャットツールではできなかったことができるようになっているので、まさに痒いところに手が届くことを実感できるはずです 。他のチャットツールが、物足りなく感じるようになるかもしれませんね。
そして、オンラインサロンにSlackを活用し、参加者が気軽にコメントやリアクションをすることができるようになれば、自然と会話が弾み、活動も盛んになり、チャンネルの数も増え、コミュニティの幅が広がることは間違いないでしょう。
誰もがハマってしまって、毎日、Slackをチェックせずにはいられないようなオンラインサロンを作り上げてくださいね。
「Slack (スラック)」は、ビジネス向けに開発されたチャットツールで、やり取りをスピーディに行いながら企画を進め、たくさんの情報を整理するのに優れていることから、世界中で大流行、導入する企業や個人ユーザーは増加傾向にあります。
オンラインサロンの盛り上がりを継続させるために、不可欠な参加者とのコミュニケーションの手段として、「Slack (スラック)」を活用すると、どのような効果が期待できるのでしょうか?
メリット、デメリットも含め、「Slack (スラック)」について解説していきます。
目次
1.そもそもSlack(スラック)とは?
「Slack (スラック)」は、2017年11月に、日本語対応を始めてからIT企業を中心に、日本でも大きく広がり続けているアメリカ発のビジネスチャットツールです。気軽でスピーディで利用者の多いチャットツールと言えば、日本ではLINEが主流ですが、「Slack (スラック)」はLINEの機能を兼ね備え、さらにビジネス仕様に進化させたサービスを提供しています 。
「Slack (スラック)」のコミュニケーションの場はワークスペースと呼ばれ、招待された人たちのみで、話題ごとのチャンネル(部屋のようなもの)を作成し、文章ベースのやり取りをすることができます。
つまり、「Slack (スラック)」では、オンラインサロンの中で生まれる企画、気のあった仲間の小さなコミュニティや部活動ごとにチャンネルを作成し、テーマを分けて物事を進めるかたちを取ります。
グループチャットが中心になりますが、誰かと直接1対1でやり取りをすることもでき、メッセージの修正と削除、PDFやエクセルなどのデータ、ファイルの添付も簡単、 インターネットさえあれば、ファイルを共有してみんなで作業できるのも効率的です。
また、文字に色をつけたり、斜めにして太字にしたりなどの文字の装飾はもちろん、 ワークスペースの色を自分好みにアレンジすることも出来るので、気分に合わせて楽しくやり取りを進めることができます。
そして「Slack (スラック)」のアカウントは、電話番号ではなくメールアドレスと紐付いているため、スマートフォンやパソコンなど複数の端末で、同じアカウントが使用できるマルチデバイスです。
外出先では手軽にスマートフォン、資料作成などはパソコンでじっくり行うというように、必要に応じて同じアカウントを併用して使い分け分けられるのは嬉しい機能ですね。画面の構造も全ての端末で、ほぼ同じように設定されているので、すんなりと馴染むことができますよ。
「Slack (スラック)」の語彙は、「Searchable Log of All Conversation and Knowledge (全ての会話と知識の検索可能な記録)」の頭文字の略。全ての記録をつなげるべく、Google、Twitter、Skypeなど、豊富な種類の外部サービスと連携することができます。すなわち、Googleカレンダーの予定などをSlackで通知させることができ、「Slack (スラック)」さえ、起動しておけば全ての情報がひとまとめに管理できるように設計されているのです。
世界中で大流行の「Slack (スラック)」は、2013年6月にアメリカでサービスを開始して以来、世界100カ国以上で急成長を続け、2019年 6月 20日現在、 200億ドル( 約20兆円) 相当の価値のある会社として認知されているのは凄いことですね。
Business Insider (英語表記) より
2.Slack(スラック)を使ってサクッとオンラインサロンを開設する方法・手順
オンラインサロンでのSlackの活用の仕方は、Facebookの非公開グループに代わるものとなります。参加者はメールアドレスの登録だけでSlackに参加することができますので、Facebookの非公開グループに参加するために、個人アカウント登録で様々な情報を事前に入力するよりも簡単です。
一方、運営者はSlackへの招待リンクを参加者へ渡すだけ。サクッとオンラインサロンを開設することができますね。
Slackの基本的な使い方は後ほど解説します。
3.オンラインサロンでSlack(スラック)が使われる理由、メリット
ビジネス用のチャットツールSlackが、オンラインサロンで活用される理由には次のメリットを挙げることができます。3-1.プロジェクト別やテーマ別にチャンネルを分けて管理・コミュニケーションできる
Slackでは、全体のグループのこと、すなわちオンラインサロンの活動の場を「ワークスペース」と呼びます。その「ワークスペース」の中には「チャンネル」と呼ばれるプロジェクトやテーマ、話題ごとの部屋があります。オンラインサロンの1つの「ワークスペース」に、いくつもの「チャンネル」が作成されていく構造をイメージしてください。
「チャンネル」によって目的や話題ごとに会話がまとまっているので、とても見やすく、参加しているみんなが何の話をしているのか、リアルタイムで分かるので話の流れを理解することが容易にできます。
過去にどんなやり取りがあったのか、後から見直したい時もチャンネル内の会話を遡れば良いのです。これで、新しくオンラインサロンに入った人も、過去に何があったのか知ることができますね。
もし、探している情報が見つからない場合は、メインの画面右上にある検索窓からSlackの中にある情報を一括で検索することができます。また、検索対象を絞り込んだり拡大したり、検索結果の表示を指定することもできます。
オンラインサロンの活動が活発になり、チャンネルがたくさんできて、情報やファイルの量が莫大になった時に、この優れた検索機能は大活躍してくれることでしょう。
Slack ヘルプセンター
3-2.スレッドを作るという概念がないので、コメントのハードルが低い
オンラインサロンを盛り上げる1つの方法として、参加者全員が投稿スレッドを作成できるようにし、自由にコメントをしてもらうようにすることが挙げられますが、Facebookの非公開グループでは、投稿スレッドを新しく作ること、誰かの投稿に対してコメントをすることのハードルが高く感じる人もいます。オンラインサロンにSlackを取り入れ、その機能と効果に大満足の入江開発室さんはこうおっしゃっていますよ。
「運営している側はなんてことないですが、FBグループに新しくスレ作るのって勇気がいること。特にコメントしたことない人にとってはなおさらです。だから、運営者がネタを投稿しないと始まらないのですが、slackだとスレを作るという概念がないので会話に参加しやすい。例えばFBでも、たくさんコメントがついてるスレだと入りやすいというのと同じ。」引用:IRITEC(https://iritec.jp/column/19141/)
Slackを利用すると、参加者同士のコミュニケーションが、投稿というよりも書き込みという感覚になり、コメントがとてもしやすくなります。
「雑談チャンネル」など、気軽に会話に入れるようなチャンネルを作って、新しく入った人にはそこで慣れてもらっても良いですね。とにかく会話に入って、積極的に書き込みをした方が、楽しくて有益な情報が得られることを、参加しているみんなで教えてあげましょう。
3-3.投稿・発言に対して「いいね!」などのリアクションができる(Facebookグループ的に使いやすい)
Slackの「リアクション」は、Facebookでお馴染みの「いいね!」が大きく進化した絵文字の機能です。誰かの投稿したメッセージに対し、できる絵文字リアクションの種類が豊富で、「いいね!」だけではなく、使い方によっては選択肢を出して投票で集計を取ることや、意見を聞くこともできます。
そして、独自の絵文字を作ることもできるんです!
Slack ヘルプセンター:カスタム絵文字を追加する
リアクションしたいメッセージに、パソコンの画面上のマウスポインターを近づけるだけで、絵文字リアクションを何個でも追加したり削除したりすることができると同時に、誰がどの絵文字を使ってリアクションしたかも表示されます。
この絵文字リアクションの機能は、ただ単に意思疎通を図るだけでなく、参加者の距離を近づけ、オンラインサロンのコミュニケーションを円滑にするために一役買ってくれそうですね。
4.オンラインサロンでスラックを使うデメリット
無料で始められて、気軽に書き込みやリアクションができて、良いことづくしに思えるSlackですが、次のようなデメリットも考えることができます。4-1.今までSlackを使っていない人にとっては、新しいツールを導入してもらうハードルがある
Slackって何?と初耳の人や、聞いたことがあっても使ったことがない人には、英語やカタカナ英語での表記も多いので、とりあえずハードルが高く取っ付きにくい印象を与えてしまいます。そんな人には、サイトよりもアプリの方が使いやすいと評判なので、まずはインターネットでサイトを見るためのブラウザ(SafariやGoogleChrome、InternetExplorer等)から、無料アプリをダウンロードして慣れていってもらうと良いでしょう。
新しいツールに慣れるには、とにかくやってみてもらわなければ始まりませんので。
4-2.馴染みがない人にとっては、使い方を覚えて慣れるまでは使いにくい(サロンに積極的に参加する意欲を削いでしまう?)
Slackは便利と言われても、やはり初心者にはどんな機能があるのか把握しづらく、コメントなどの書き込みができないでいると、気持ちが遠のいていってしまいます。参加者は、新しいことを学びたくて入会してくれたのですから、熱が冷めないうちに、Slackに早く慣れてもらい積極的な参加者になってもらいましょう。
最初に読むべき、優しい使い方のPDFを準備しておいたり、初心者のための講座を開いたり、「雑談チャンネル」など、使い方を間違えても大丈夫な環境を用意して、分からないことがあれば直ぐにフォローできるようにするのも良いですね。
また、Slackは、過去のプロジェクトのチャンネルでのやり取りも簡単に見ることができます。読んでみるだけでも使い方の流れが見えてくることも教えてあげましょう。
5.Slack(スラック)を使っているオンラインサロンまとめ
Slackを積極的に活用しているオンラインサロンを、いくつかご紹介します。・「伊佐知美の #旅と写真と文章と Slackコミュニティ」
https://tomomiisa.thebase.in/items/9310001
文字通り「旅と写真と文章」が好きな人たちが集まり、情報共有だけでなく、企業とコラボをして「自分たちが欲しい旅グッズ」の開発などの活動をしています。参加者のことを「クルー」と呼ぶのもおしゃれですね。
Slackを利用して、様々なチャンネルを立ち上げ、ワイワイと新しいことを生み出していくコミュニティで、声をかければ、クルーからの協力の声が積極的に上がり、クルー合同写真展などのイベントなど大成功を収めています。
3か月の期間限定で開設されるため、募集時期は問い合わせて確認してくださいね。
・「ノリオンラインサロン」
https://camp-fire.jp/projects/view/84012
サロンの会費を全額、運営資金に回すことを前提に活動する、オーナー不在の非中央集権型オンラインサロンです。
議論は主にSlackを使って行われ、「遊ぶこと」を目的とした「アソ部」という部活動が、オリジナルのパーカーなどを作り、賑わっています。
・「地域医療編集室」
https://camp-fire.jp/projects/76122/activities/54700
医療に「やさしさとあたたかさを」をキャッチフレーズに、ウェブマガジン「地域医療ジャーナル」の執筆者たちが立ち上げたオンラインサロンです。
Slackのチャンネルには、イベント企画や電子書籍制作など、具体的な行動を促そうとする意欲的なプロジェクトが見られます。
6.オンラインサロンでのSlack(スラック)の基本的な使い方
まずは、このSlackのリンクをクリック!表示される指示通りにメールアドレスを登録すると、そのメールアドレスに6桁の確認コードが送られてきます。そして、Slackの画面から確認コードを入力したら「ワークスペースを新規作成」を選択。チーム名を登録し、もしすでに参加者がいる場合は招待します。
「新規登録を終了する」をクリックし、氏名とパスワードを登録しアカウントを保存しましょう 。
招待された参加者は、招待リンクから「Join(参加する)」ボタンをクリック。画面の指示に従ってメールアドレス登録、確認コードの入力、氏名の入力とパスワードを登録すれば準備完了です。
「さっそくSlackをスタート」をクリックして利用開始です。
Slack ヘルプセンター:-Slack-のはじめ方-ワークスペース作成者編
6-1.チャンネルを作成する
まず、最初にすることはオンラインサロンのコミュニケーションの場「チャンネル」の作成ですね。プロジェクトやテーマ別に、色々な「チャンネル」を作成し、みんなで盛り上げていきましょう。「チャンネル」は、左側のメニューバーの「チャンネル」の横にある「+」をクリック、名前、目的、招待するメンバーを入力し、「チャンネルを作成する」をクリックするだけで作成できます。
オンラインサロンのSlack参加者全員が、チャンネルを作成することができ、誰でも自由に入退出できる「パブリック」と招待された人だけが入ることができる「プライベート」の2種類の設定ができます。
「パブリック」のチャンネルに参加するには、入りたいチャンネルを選び「チャンネルに参加する」をクリックするだけ。チャンネル名の横にある歯車のボタンを押すと、チャンネル名の変更や、チャンネルから退出することができます。新しい「パブリック」チャンネルを作った時には、みんなの参加しているチャンネルで宣伝しましょう。「#チャンネル名」と入力するとチャンネルのリンクになります。
「プライベート」のチャンネルは、招待された人だけが存在を知るチャンネルなので、オンラインサロン内の誰かに対するサプライズパーティーなど、極秘のイベントを計画するのに最適です。
あなたのオンラインサロンの成長と共に、多種多様なチャンネルが増え、面白みも増していくことが簡単に想像できますね。
Slack ヘルプセンター:チャンネルとは
6-2プロフィール画像を入れる
自分のアカウントのプロフィールの画像を編集しておくことは、運営者として参加者のお手本となるためにも重要なことです。画像は一目であなただと認識してもらう手助けになるものです。必ず顔写真である必要はありませんが、あなたのことを象徴するような素敵な画像を選んでくださいね。
Slack ヘルプセンター:プロフィール写真のアップロード
6-3フルネーム表示を変更する
初期の設定で、名前はメールアドレスになっています。またはアカウント設定で本名を登録していると、そのまま表示されます。オンラインサロンのみんなに呼んでもらいたい名前に変更しておきましょう。Slack ヘルプセンター:表示名を変更する
6-4.メッセージを送る
チャンネル内でメッセージを送りたい場合は、チャンネルを開いた状態でメッセージを入力しましょう。送信した内容は、そのチャンネル内のみで公開されますので、チャンネルに参加している人のみが確認し、話の流れを把握することができます。さらに、LINEにもある機能で、メンション (@マーク)をつけてメッセージを送ることもできます。チャンネル内の誰かを指名することができるので、必ず目を通してもらいたい、返信をもらいたい人がいる場合に便利ですね。
その人には、メッセージ入力画面で@マークをクリックして、参加者の一覧から指名してメンションで呼びかけましょう。また、「@channel」で、チャンネル内の全員「@here」でチャンネル内のオンライン中の人に呼びかけることができます。
また、ダイレクトメッセージで、特定の1人、または複数人に直接メッセージを送ることもできます。チャンネル外での会話になるので、入力した内容は自分と相手にだけ表示されます。
そして、メッセージを入力した後は、送信ボタンを押すのを忘れないようにしましょう。
Slack ヘルプセンター:メッセージを送る-読む
また、FacebookやLINEと同じように、チャットが更新された時にデスクトップに通知が表示されるように設定しておくと、すぐに新しい情報がチェックできるので便利です。会話が盛んに行われ、通知が多すぎる場合は自分宛のメンション@マーク付きのメッセージやダイレクトメッセージだけの通知を表示するようにもできます。
Slack ヘルプセンター:通知ガイド
6-5.送ったメッセージを編集する
Slackの大きな特徴の1つに、送信したメッセージを編集、修正することが可能であることが挙げられます。送信ボタンを押した後に、「あっ!間違えた!」となることは、よくありがちで、特に真面目なビジネスの打ち合わせなどをしているチャンネルでは避けたい出来事ですよね。
そんな時は、送信したメッセージにカーソルを合わせると表示されるアイコンから「その他」をクリックすることによって解決できます。
「メッセージを編集する」、修正ができたら「変更を保存する」で「編集済み」のメッセージが簡単に完成します。
後から補足で、修正するメッセージを新規作成することなく、元のメッセージを修正できるとスムーズにやり取りができるようになるので、助かりますね。
Slack ヘルプセンター:メッセージを編集または削除する
6-6.メッセージを消す
メッセージを削除したい場合も、編集したい時と同じ方法で、「削除する」をクリックすることにより簡単に行うことができます。一度、削除してしまったメッセージは、復元することができませんので注意して下さいね。
6-7.メッセージにリアクションする
チャンネル内の他の参加者のメッセージにコメントしたい時、意思表示をしたい時には、そのリアクションしたいメッセージに紐付けられる「スレッド」で書き込みをするか、「リアクション」で、表現しましょう。「スレッド」を活用すると、各メッセージに対するコメントをまとめておくことができるので、チャンネルを開いた時に、会話ごとにまとまりがあり、見た目がすっきりと整理された状態を保つことができます。
1つのメッセージに対し、たくさんのメッセージやコメントが投稿されてしまうと、どのメッセージへのコメントなのか混乱し、重要事項が会話の中に埋もれてしまうことや、話がテーマからそれてしまうことがあります。「スレッド」でまとめて管理すれば、それを防ぐことができますね。
Slack ヘルプセンター:メッセージとファイルのスレッド
「リアクション」は、読みました、了解、いいね!など一言で済むような気持ちを、絵文字で表現したい時に活躍します。
Slack ヘルプセンター:絵文字でリアクションする
6-8.ファイルを送る
SlackでPDF やWord , Excelなどのファイルを送りたい時は、送信したいチャンネルを開き、メッセージを入力する箇所に、送信したいファイルを、マウスを使って移動させてくるか (ドラッグ&ドロップの操作)、メッセージを書く欄の左横にある「+」を押すだけで簡単にできます。チャンネルの「+アプリを追加する」で、Google Driveを追加しておけば、Google Driveからも直接送ることができるので、わざわざパソコンに1度ダウンロードをしてからという手間を省くこともできます。
送ったファイルの一部はプレビューとして表示されるので、どんなファイルか見ることができるのも良いですね。
Slack ヘルプセンター:ファイルを-Slack-に追加する
また、企画書などを共有し、誰かと共同で編集作業をしたい場合は「ポスト」機能で可能になります。ファイルを送る時と同様に「+」を押したら「新規作成」から「ポスト」を作成できます。
Slack ヘルプセンター:ポストを作成する
7.まとめ
オンラインサロンでの基本的なSlackの活用方法をお伝えしましたが、いかがでしたか?他にも、Pinという重要なメッセージのピン留め機能、過去のメッセージの「リンクをコピー」をし、自分の送るメッセージに貼り付けて引用することができるCopy Linkなど、まだまだ、たくさんの便利な機能がたくさんあります。慣れてきたら、メッセージ欄に「/shortcuts」と入力し、表示されるショートカットの一覧を使用してスピーディに作業を進めることもできます。
まずは、無料で始められますから、試しに自分1人のワークスペースを作成してみるのをお勧めします。最初はよくわからなくても、色々と触ってどんな機能があるのか、中を見ているうちに自然とわかるように作られています。
気軽に使ってみてから、無料プランのため制限されているファイルストレージの容量や、検索できる過去のメッセージの件数が少ないなと感じたら、より充実した機能を利用するために、有料プランに変更するという方向を取っていくと良いでしょう。
Slackは、初心者にとってはハードルが高く感じられるかもしれませんが、慣れてしまえば、 今まで他のチャットツールではできなかったことができるようになっているので、まさに痒いところに手が届くことを実感できるはずです 。他のチャットツールが、物足りなく感じるようになるかもしれませんね。
そして、オンラインサロンにSlackを活用し、参加者が気軽にコメントやリアクションをすることができるようになれば、自然と会話が弾み、活動も盛んになり、チャンネルの数も増え、コミュニティの幅が広がることは間違いないでしょう。
誰もがハマってしまって、毎日、Slackをチェックせずにはいられないようなオンラインサロンを作り上げてくださいね。